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大学研修の利点②プログラムとたすき研修

②-1 プログラムについて

 自分でも研修先を選ぶときにあまり考えたことがなかった、というか知らなかったんですが研修プログラムには大きく分けて(1)初期研修全てで決まっている「全国ルール」と(2)病院ごとに違う「ローカルルール」があります。

(1)全国ルール

内科必修:6か月

救急必修:3か月

地域必修:1か月

選択必修:外科、小児科、産婦人科、麻酔科、精神科の中から2か月

自由選択:残り12か月

これはどこの病院でも同じです。

(2)ローカルルール

大学病院は、全国ルール以上の縛りが一つしかない(後述)ので好きな科を回れます。極端な話、精神科を15か月とか循環器内科を18か月とか回れます。(さすがにいませんが)

さらに選択必修は麻酔科・精神科で消化できるので「外科をまわらない」ということも可能です。良いか悪いかは置いといて。

他の病院は結構ローカルルールがあって、例えば組合なんかは「小児・産婦は最低1か月強制」「外科は2か月必ず回る(1か月は脳外でもOK)」「地域必修は2か月」というルールがあります。中通だと「消化器は内科と外科を一緒に3か月」とか。学生のときに見学に行った獨協埼玉は「全ての科ローテート必須(1ヶ月ずつとかでまわるらしい)」と聞きました。

個人的には地域に2か月使うのはもったいないなと思っています。地域必修のことも学生のときは知らなかったですが、秋組なら北秋田とか藤原、中通なら中リハか大曲中通、由利とか平鹿はどっかの診療所、みたいな感じで地域医療に行かされる期間があります。大学で良いのはこれが1か月でいいことと、市中病院より選択できる施設が多いことです。市中病院だと選択肢が少ないですが、大学は県内どこでもいけます。俺は秋田市内の施設を選んで消化しました。なぜか本荘第一とか角館も地域で行けます(地域とは)。大学では大森が人気みたいです。たかが1か月ですが、その浮いた1か月で他の科ひとつ回れます。

 大学のローカルルールは、「志望科を最初に回る」です。これはあまりよくないと思ってます。

でも他はかなり自由がききます。何月に何科をまわるとかは他の研修医が少ないこともあって自分で全部決めれます。例えば年末年始やGWを同じ科でまたがないようにすることで確実に休めます。

 

 ここでプログラムを組むことを考えてみます。実際プログラムを組んでみると絶対何か月か余ると思います。なので多くの人は最後半年は志望科2回目を回ったりしてます。そこで俺が思うのは、同じ科を2度回るなら市中と大学どっちも回ったほうがよくない?ということです。

 

②-2 たすき研修について

 「大学もまわりたいなら市中から逆たすきでも行ける」

市中の研修担当はそう言いますが、制度として可能と実際に行けるかは別です。

何か月行けるかは聞くよりも前例を見たほうがいいです。市立、秋組、日赤、大曲は1,2か月くらいです。本荘はかなり自由に外に行けます。

病院によっては何人も外に出れないので、2年目の登録前にまわりたい場合は気をつけた方がいいです。科ごとに受け入れ人数も決まっていて大学の研修医が優先されるので希望時期にまわれないこともあります。

一方で大学から外に行く場合は回る科を市中より先に決めるので完全自由です。後から変える時は制限があります。

また市中では指導医のあたりはずれがありますが、俺は秋組のある科で研修センターを通して指導医を指名しました。大学から行くからできたことです。

 大学は1-2か月まわれればいい、なら逆たすきでもいいと思いますが、たすきと比べて自由度は低いことは理解してください。

 

今回は以上です。